●昼食時間
 プロ競技ではない限り、前半の9ホールが終わると昼食になります。腹が減った、さー飯だ、と言いたいところですがちょっとだけ注意しておきましょう。まず後半のスタート時間を確認してから対応を考えます。プレーの進行状況や参加組数によってハーフターンまでの時間が30分しかなかったり、逆に1時間以上も間隔があく場合もありますので割り振りを考えなくてはなりません。この時間をどう過ごすかで後半のゲーム内容が大きく変わります。短い時間ならさっと軽い食事をして流れのまま後半に入ることも出来ます。この場合は胃に入った食物の消化時間も短いわけですから大食は禁物、軽いもので済ませることが大事です。酒が好きでもアルコールは競技終了後にしましょう。レストランでは同伴競技者となるべく会話をします。ほとんど喋らないで黙ったままの人もいますが、嫌なヤツ、と思われてしまいます。基本的には楽しむことが重要ですので、他愛もない会話でも仲間に加わったほうが場がもてますし、ゴルファーとしての新しい仲間の輪が広がる可能性も大いにあります。また休憩時間が長いからといって、いつまでも座ったままのんびりしていてはいけない。せっかくハーフラウンドで動くようになった身体がまた元に戻ってしまいます。食事が終わったら、スタート時間ぎりぎりまで室内にいるのではなく、早めに外に出ておくこと、そしてパッティングでもして、早めにスタート感覚を高めておきます。(練習可能かどうかは競技主催者に確認しておいてください。ほとんどの競技では指定練習場でのパット以外は禁止になっています) 特に夏場のゴルフはエアコンで冷えた身体を外気に対応させておくためにも、食事が済んだら外に出ましょう。そして前の組がスタートする時間にはティーグラウンドの近くでショットを見ておくことも大事です。そのあたりから後半のラウンドの流れを作っていくのです。

(1)食事は軽く、が原則、アルコールはゲームの後で(大食い、アルコールは自滅、飯も18ホールのうち)
(2)同伴競技者とのコミュニケーションをとろう(無口は無視される、自ら仲間はずれを求めるな)
(3)いつまでも室内にいて身体を冷やさない、早めに外に出て外気への対応を行う(休憩も競技のうち)
(4)パッティングやストレッチで身体をラウンドモードに戻す(いったん休むとすぐに身体は元に戻らない)
(5)前の組のショットを見て、すでに流れの中に自分を置くこと(心に余裕が無いと出来ないこと)

 いずれにしても、食事時間はゲームの流れが途切れてしまいます。前半のゴルフが悪かった場合はリフレッシュのつもりで、良かった場合はその調子を持続することに意識を向けておきます。ただ食事時間だから飯を食う、では良い結果は生まれません。何度も言うように競技というゲームの流れの妨げになるようなことは避けたい。今日はすべての行動を良いゴルフをするため、悔いを残さないための一日にしなければなりません。たかがゴルフに関係の無い食事時間と思うかもしれませんが、18ホールの途中にあるものはすべて競技のうち、と考えかたを変えるべきです。そうすればそれなりの対処法があるはずです。いつでも出来る普通のラウンドなら良いのですが、休みを取って、高い参加料を払って朝早くから出てきた一日、意気込みとは裏腹なちょっとしたミスがミスを呼び、次第にあきらめの境地になって、最後は、また次に・・・、というパターンを少しでも変えなければなりませんね。技術的な未熟さは練習でしか解決できませんが、多くは心の持ちようによるミスの誘発が原因だと言いました。心のレベル、思考のレベルは肉体的な鍛錬は伴いませんので、一度理解すればそのまま受け入れることが出来るはず、知らないでいるから同じパターンを繰り返してしまうのです。球を打つだけのゴルフから、ゴルフの仕組みを理解することで案外目の前の壁は低いものになるものです。悪いと解っているものを、敢えてやらない一日、それが食事にも言えるのです。たかが昼飯、されど昼飯・・・なのですね。ゴルフの中のゴルフではないゴルフの時間、使い方次第、少しだけ認識しておいてください。